「テロワールが楽譜、ぶどうが楽器、ヴィニュロンはそれを演奏するだけ」という信念のもと自然を最大限に尊重! 「ビオロジック」農業25年、手摘み100%、ボリュームを感じながらも女性らしいエレガントをも感じさせるカベルネ・フラン100%、自然派 飲み頃 人気ロワール赤ワイン!!ソミュール シャンピニー [2004]年 シャトー イヴォンヌSaumur Champigny [2004] CH.YVONNE ● 蔵元 ● オーナーのジャン-フランソワ・ラミュニエール氏は3代に渡って出版関係の家系。そんな家族が最初にワインへ関わったのは祖父である。スイスに「ル・クローゼ・グリ」と呼ぶ非常に評価の高いぶどう園をウィンストン・チャーチル家が所有していたのを購入した。最初に祖父がつくったビンテージを、チャーチル家に敬意を記して送ると、お礼に一箱の「チャーチル」の葉巻が届いたエピソードが残る。ラミュニエール氏の小さい頃の収穫の記憶がおそらく、今になってワインへと導いたに違いない。ロワール地方のソミュール地区は、気候が温暖で春は野花が咲き乱れ、緑豊かな自然が残る素晴らしい場所。Chイヴォンヌを購入したのは、ロワールで最高の赤ワインを造る「クロ・ルジャール」のシャリー・フコ氏との出会いがあったから。ソミュールで6代続く名家フコは村の人々から信頼が厚く、年を取って農業が続けられなくなった栽培家や、後継者がいない栽培家らの譲渡問題などを面倒見ていた。フコ氏は素晴らしい区画を持つChイヴォンヌが売りに出た話をラミュニエール氏に紹介。石灰質の地下を掘ったカーヴは110年も経つ歴史の古いもので、一度で気に入ったという。1996年末、フコ氏の助言を受けて、ダンビエール、バルネー、モンソローの村々にある昔から評価の高かった畑を合計5Ha購入した。「テロワールが楽譜、ぶどうが楽器。ヴィニュロン(栽培、醸造家)はそれを演奏するだけ」と、自然を最大限尊重することを念頭において、人工的な介入をしないワイン造りを行っている。フコ氏の家族の一人、フランソワーズ・フコ女史が2002年までワイン醸造を手伝ったが、現在はChイヴォンヌから離れた。 ● 醸造 ● 収穫したブドウを圧搾した後は、木樽に入れて野生酵母で発酵、熟成させる。熟成庫は、石灰質の地下を百年以上前に掘って造ったもので、ワイン造りには理想的な環境。熟成し終わったワインは、風味を損なわないようにと清澄せずノンフィルター(無ろ過)でビン詰めする。こうして凝縮した果実味と澄んだ酸味、ミネラル感が溶け合い、豊かな風味とニュアンスに富んだ比類ない個性のワインが出来るのである。 ● 栽培 ● 粘土石灰質の土壌に植わっている品種はカベルネ・フランが50%、残り50%がシャルドネと並ぶ高貴品種シュナンプラン。 南向きの丘は、日照量、風通しの素晴らしい立地。その上、畑全体の半分が樹齢40年を超える。文句の付けようのない畑を入手できたのもフコ家のアドバイスがあったから。しかしこの幸運に甘えることなく、優れたテロワールの良さを引き出して崇高なワインに仕上げようと丹念なぶどう栽培を行う。 買った時から化学肥料や除草剤などを一切使用せず、ボルドー液や硫黄華を用いる「ビオロジック」農業でぶどうを育て、2000年に有機栽培の認定団体「エコセルト」に許可を受けた。今ではイラクサを煎じた調剤を使う「ビオディナミ」も一部導入して、一層テロワールの個性を引き出そうと研究中である。冬の葡萄を短くして収穫量を抑えれば、あとはぶどうが病気にならないように手入れを怠らない。簡単だが根気のいる作業を毎日続けている。 その1 体に優しい有機栽培の葡萄で造られるので健康に良い。 その2 土壌の微生物や、ミネラルを殺してしまう農薬を使わないので環境にも良い。 その3 土壌が活性化する為、土地の特徴(テロワール)のよく出た元気な葡萄が出来る。 その4 おいしいワインを造ろうと考えたら、ビオ(自然派)を選んでいたという生産者が多くなっている。(このワインも本当においしいです。ビオの魅力にふれて下さい。) AOCソミュール・シャンピニー(赤) Saumur Champigny カベルネ・フラン100%粘土石灰質 「ビオロジック」農業25年 選果しながら手摘み 32hl/haカベルネ・フランにありがちな青っぽさを出さないように100%除梗。野生酵母による発酵。発酵樽は発酵に最適な木製の大樽「トロンコニック」と呼ぶブルゴーニュで伝統的に使うタイプのもの。マセラシオンはできるだけ少なくして、雑味を出さないように注意する。 醸造所は地下にあるため涼しく、発酵温度が28℃を超えないのはこのドメーヌの大きなメリットである。225Lの木樽で12-18ヶ月熟成。新樽50%、その他は1-3年樽を使用。 しっかりとしたルビー色。熟した赤い果実と同時にフレッシュな風味に溶け込んだタンニンは、繊細でなめらか。驚きのボリュームを感じながらも、女性らしいエレガントさが後半現れる。リッチで繊細なワイン。サンテミリオンのグランクリュのトップワイナリーと同等の品質。 |